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難病コミュニケーション支援講座@名古屋 支援者向け講座




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難病コミュニケーション支援講座@名古屋 支援者向け講座

投稿者:マーチン  2016年12月18日 【記事印刷】
カテゴリ:講習会メモ

 平成28年12月17日(土) 「難病コミュニケーション支援講座@名古屋 支援者向け講座」を受講したので、レポートします。
 ※個人的なメモであり、発表者の公式な文章ではありません。

主催:一般社団法人日本難病・疾病団体協議会
共催:NPO法人ICT救助隊
場所:名古屋市東区 東桜会館 集会室

●筋ジストロフィーのコミュニケーション障害

・北海道八雲病院 作業療法士 田中栄一先生
 前屈みの姿勢が続いたり、コルセットやベルトで固定する対処をすると、脊柱変形などになりやすい。5年10年先の影響も考えるのが必要になってきた。
 「どっちもクリップ」を2個3個使った固定方法や、「ソフトワイヤ」でアームレストを作る方法の紹介。
 

 ひらけごま::本 神経筋疾患・脊髄損傷の呼吸リハビリテーションガイドライン
 短母指外転筋は、比較的最後まで残存しやすいので、スイッチを押す場所として有力。
 スイッチ適合には、力の方向と、てこの原理がヒントになる。
 

●車椅子と座位保持について

有限会社アイム・エイム 木村さん
 展示会で試乗するだけでなく、実際に使用する場面での機材の適用評価が必要。
 介護者全員に用具の正しい使用方法を理解させることが大切。
 病気の進行や成長に合わせてベース機材を選定する。
 「ゆったり シッカリささえて 2Way」の展示。
 FC岐阜 恩田前社長 の車いすのヘッドレストもアイム・エイムの製品

●当事者家族から望むこと

・Sさん
 スイッチ→スキャンスイッチ→レッツチャット→iPad (できiPad,iPadタッチャー)のステップでICT機器を使っている。
 視線入力は、速いけど疲れる。
 透明文字盤を必要としない「音声スキャン方式」(「エアレッツチャット」という命名も面白いけど)が、道具もセッティングも必要ないので、よく使う。
 遊びの中にも学習・教育的な視点が必要。
・Hさん
 1歳からタッチセンサーを使っているが、スイッチはセッティングに時間がかかる。
 目、眉毛、唇を動かすことができるので、意思はそれで伝わる。
 合理的配慮やインクルージョン教育の話。

●ゲームを活用した視線入力とスイッチの練習

・島根大学 伊藤史人先生
 ゲームには、ストレス軽減効果がある。
 視線入力でコミュニケーションをとることは、いくつものステップの6段階目にあたるので、いきなりここから始めてはいけない。ステップを踏んで訓練をすれば、視線入力を長く使っても疲れにくい。
 視線入力のトレーニングをゲームにしたものが「EyeMot」で、キャリブレーションなしに使い始めることができる。
 ポランの広場::【ワンスイッチ】ゲームセンター
 ポランの広場::【重度障害児向け】ローコスト視線入力装置による無料学習アプリの活用

●レッツ・チャットとスイッチの適合

・パナソニック エイジフリー株式会社 松尾さん
 「レッツ・チャット」は、シンプルで壊れない。スイッチを接続して電源を入れれば、すぐに使える。音声読み上げがあるので、上級者は見ていなくても使える。
 「レッツ・リモコン」は、BS/CSの切り替えができ、スキャン入力の練習にもなる。
 タイミングに合わせてスイッチを押して離すことができるようになったら、機器をレンタルするようにしている。
 スイッチには、プッシュ型とタッチ型があり特性を知って選ぶことが大切。
 押す力の有無、震えの有無がスイッチの選択に重要で、震えのある場合も、手の中に納まるスイッチなら使えることもある。
 「ヘッドセット(ヘッドフォン)」を改造して、「ピンタッチスイッチ」と組み合わせて、頭からスイッチを固定し舌で触る事例。「マイスイッチ::適合事例」No.5 頸椎損傷(C0)

●iOSのスイッチコントロールとスイッチの工夫

・ICT救援隊 今井さん
 iOSのアクセシビリィティ機能は、標準でついてくるので、画面タッチをスイッチに定義すれば、すぐにも試せる。
 タッチ調整の、保持継続時間や繰り返しを無視の設定で、重度の人にも使いやすくなる。
 設定後に元に戻せないと困るので、ショートカット登録(ホームボタンを3回押すと起動する)を設定しておくことをお勧め。
 お勧めのアプリは、

●頂いた資料(ダウンロード可能なもの)


●翌日の展示の一部

 翌日12月18日(日)は、SMA(脊髄性筋萎縮症)家族の会協力による「機器体験やスイッチ相談」が開催される予定で、そこでの展示物の一部を紹介します。
◆有線のスイッチインターフェース
BlueTooth 接続のスイッチインターフェースでは、ペアリングなどの操作と電源が必要になるが、「Lightning USB3 カメラアダプタ」と「変わる君 BTIC2 」でもできる。
低遅延型インターフェース変換装置 ”変わる君” BTIC2 ・・・ピロースイッチ、ピエゾニューマティックセンサなどで、動作確認がされています。
 
◆Mabee
 単3電池を、Mabeee+単4電池に置き換えることで、おもちゃなどをスマホでON/OFF、速度コントロールができるようになる。スマホを振る、傾ける、大きな声を出す、などのアクションによって、電車のおもちゃを速く走らせたり、ぬいぐるみや工作ロボットを動かしたりすることができます。でも、もっと安くならないのかな。

●所感

 経験豊富な講師の方ばかりであり、また当事者家族の方の想いも聞けたので、とても有意義な時間でした。話の進み具合は自分には適度に感じたが、初めて聞く方にとっては詰め込み過ぎと感じたかもしれません。大学の先生、特別支援学校の先生、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師、介護士、支援機器開発・製造者など様々なひとの参加があり、難病患者の支援には専門領域異なる人の連携が必要であることを改めて感じた。ICT機器にとって、理解しやすさ、壊れにくさ、設定のしやすさなどが現場では必要なのだというのが、多くの事例から理解できた。


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